塩のとりすぎは高血圧の原因になるなど、健康に悪影響を及ぼすため悪者になっていますが、最新の研究では、逆に減塩しすぎても体に悪いことが分かってきました。
塩はなぜ必要なのでしょうか?
「林修の今でしょ!講座」の塩の特集から、減塩しすぎは良くない理由や、簡単チェック方法、おすすめ食材などまとめました。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年8月27日(火)19:00~
林修の今でしょ!講座
3時間スペシャル
出演
MC:林修、松尾由美子アナウンサー
ゲスト:草野満代、伊集院光、木南晴夏、花村想太
講師は白澤卓二先生です。
塩はなぜ体に必要なの?
塩が不足すると心臓、脳、筋肉がうまく働かなくなります。
人間が生きる上で塩は必要なものなのです。
体内の塩分濃度は厳密にコントロールされていて、濃度が高くても低くても病気のリスクになります。
極端な減塩をすると、重要な臓器の働きが低下してしまいます。
塩分濃度の正常値は?
人間の体は約60%が水分です。
その水分量に対し、0.3~0.4%の塩分が含まれています。
体重が60㎏の場合、体内の塩分量は約180gほどです。
この塩は骨や血液、細胞など、体の至るところに含まれています。
場所によって塩分濃度は異なりますが、一番濃いのは血液で、塩分濃度は約0.9%です。
減塩しすぎるとどうなる?
筋肉が上手く使えない
塩は体内に入ると水分に溶けナトリウムイオンになり、脳の信号を伝えるときに使われます。
塩が不足すると、ナトリウムイオンも不足し、噛む、腕を曲げる、歩くなど、さまざまな動作をするときに、脳から筋肉への指令がうまくいかなくなってしまうのです。
筋肉がうまく使えなくなるので、つまづきの原因にもなります。
熱中症の危険
熱中症対策に水だけ飲むと、体内の塩分濃度が下がります。
体内の塩分濃度は、通常は0.3~0.4%ですが、03.%以下になると脳からの伝達機能がうまく働かなくなります。
これを「低ナトリウム血症」といいます。
低ナトリウム血症になると、細胞が機能できなくなり、けいれんやめまい、吐き気などの症状が起こります。
最悪は死亡するケースもあるとのこと。
汗をかいて水分が失われたときに、熱中症対策に水だけ飲むのは危険なのです。
心臓病や脳卒中のリスク
最近の研究で、塩が不足すると心臓病や脳卒中のリスクが上がるという報告があります。
これはアメリカで2014年に発表されたもので、17カ国、約10万人を対象に調査した結果です。
塩分が極端に不足すると、腎臓の血流が減ってしまいます。
危険を察知した腎臓が、アラームのような信号が腎臓から出て心拍数を上げたり、交感神経を興奮させたりして、それが心臓や脳の負担になり、心臓病や脳卒中のリスクになるようです。
だからと言って塩分を多く摂った方がいいわけではありません。
多くても、少なくてもリスクが上がるのです。
塩分を効率的に摂るには
塩分は糖分と一緒に摂ると吸収スピードがアップします。
スポーツドリンクや経口補水液に味がついているのは、効率的に塩分が摂れるようになのですね。
ミネラル補給のおすすめの食材
汗をかくとカルシウム、マグネシウム、鉄分など、ミネラル分も失われています。
これを補う食材を朝食に取り入れると、熱中症対策になります。
■アジの干物
アジの干物にはカルシウム、マグネシウムが豊富です。
また、DHAも含まれていて、DHAの働きにより血流が改善され汗が出やすくなります。
熱中症対策には、汗をかくことも大切です。
汗をかくことで、熱が体の外に逃げ、体温を下げることができます。
■大葉
大葉には鉄分が豊富です。
■生姜
発汗作用があります。
自分でできる簡単脱水症状チェック
手の甲などを軽くつまんで引っ張り、3秒でもとに戻ればOK。
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心臓病や脳卒中は、塩分の摂りすぎでリスクが上がると聞いていました。
高血圧の原因にもなりますし、大量の汗をかいた時以外は、塩の摂取量は少ない方がよいと思っていたので、ちょっとビックリでした。
特に汗をかく夏場は注意したいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。