カビが原因で認知症?そのメカニズムと特徴・カビの予防法|林修の今でしょ講座

林修の今でしょ講座 健康

6月になり、梅雨を迎える時期となりました。

梅雨といえばジメジメとしていて、あまり気分が晴れないですよね。

そんな湿度の高い時期に多く発生してしまうのが「カビ」です。

今回は、カビによる健康被害と、カビ予防のポイントをご紹介します。

 

 

放送日時・概要

テレビ朝日
2019年6月4日(火)
林修の今でしょ!講座
2時間スペシャル

「カビが原因でアルツハイマー型の認知症に!?」
今回はその因果関係や健康長寿の家を見て分かった予防法、更には風呂、台所、寝室で異なるカビ掃除法を学ぶ。

出演

MC:林修、松尾由美子アナウンサー
ゲスト:古坂大魔王、室井滋
お茶の水健康長寿クリニックの白澤卓二先生、市立自然史博物館外来研究院の浜田信夫先生にカビについて紹介してもらいました。

カビが原因で認知症になる!?

浴室や食品などに発生し、私たちの身の周りに潜んでいるカビ。

何と、そのカビがアルツハイマー型認知症の原因の一つになることが、最新研究で発表されました。

認知症の原因とは一見関係のなさそうなカビですが、認知症を発症するメカニズムが少しずつ解明されてきたそうです。

カビから認知症を発症するメカニズム

認知症の根本の原因は、アミロイドβというタンパク質の蓄積が考えられていました。

アミロイドβは、記憶に関係する脳の神経細胞を破壊するのですが、これがどのように蓄積するのか長い間解明されていませんでした。

しかし、最新の研究によって、カビなどの毒物から脳を守るためにアミロイドβが蓄積しているのではないか、そう考えられるようになってきたのです。

カビが原因の認知症の特徴

通常のアルツハイマー型認知症と、カビが原因のアルツハイマー型認知症には、それぞれ現れる症状に特徴があると言われています。

・通常のアルツハイマー型認知症 ⇒ 物忘れ

・カビなど毒物が原因のアルツハイマー型認知症 ⇒ 計算や会話に支障が出る

 

認知症の症状が初期であれば、原因を取り除くことで症状が改善することもあるそうです。

認知症予防のためにも、カビ予防を心掛けるのが重要になってくるのです。

 

 

カビ予防法

カビが認知症の原因になりうるとお伝えしましたが、全てのカビが認知症のリスクになるわけではないそうです。

特に注意しなければいけないのは、浴室や衣服に生えやすい「黒カビ」と食品に生えやすい「青カビ」です。

また、カビが生える最大の原因は水分と言われており、湿度の多い日本ではカビ対策が必須になってきます。

次からカビの生えやすい場所ごとに、カビを予防する方法をお伝えしていきます。

ぜひチェックして、実践してみてくださいね。

浴室

浴室は家の中でもダントツに湿度の高い場所となります。

あっという間にカビが生えてきてしまいますので、しっかりとした対策が必要です。

風呂上がりに壁に熱いお湯をかける

カビは熱に弱い性質を持つため、風呂上がりに壁に熱いお湯をかけると効果的です。

このときのお湯の温度は45℃以上がいいそうです。

また、水を壁にかけるのは逆効果となります。

水をかけることでカビの胞子が浴室中に飛び散ってしまうためです。

もしも既に黒カビが発生している場所があれば、熱いお湯をかけるのではなく、漂白作用のあるカビ取り剤で除去するのがいいそうです。

風呂上がりに壁、天井をひと拭き

熱いお湯を壁にかけたあとに、ひと手間掛けることでカビ予防がより効果的になります。

風呂上がりの時に、浴室の壁や天井を拭いて、水滴をしっかり取り除いておきましょう。

天井にカビができてしまうと、目に見えない胞子が下へ落ちてきて、至るところに繁殖してしまうので、避けたいですね。

シャンプーボトルは浮かして置く

シャンプーや石鹸を栄養にするカビは非常に多いそうです。

そのため、シャンプーボトルの底を洗って乾かすことが重要です。

最近では、シャンプーなどを壁にかける便利グッズもあるそうなので、そういったものを上手に使うと手間はかかりませんね。

足拭きマットはこまめに洗濯&乾燥

足拭きマットには、危険なカビである爪白癬(つめはくせん)が潜んでいることがあります。

白癬菌は水虫菌であり、皮膚につくと水虫を起こしてしまいます。

また、爪に入り込むと爪の中に巣を作ってしまい、体内の至るところにカビが拡散する場合もあるそうです。

高齢者の方で爪白癬を放置してしまうと、歩くときに痛くなり、歩行障害になる可能性もあります。

また、カビ毒が血液に乗って脳に行き、認知症のリスクを増やすことも考えられるそうです。

この危険な爪白癬を予防するには、足拭きマットやスリッパなどをこまめに洗濯して乾燥させることが重要だそうですよ。

 

 

台所

台所もシンクで水を扱いますし、料理するときに出る油などもカビが好むと言われています。

シンク下の棚をこまめに換気

シンク下は湿気が多く、カビが生えやすい場所になります。

定期的に棚を開けて、換気を行うといいでしょう。

料理中以外も換気扇を使う

料理中の見えない油などもカビのエサになります。

そのため、料理が終わっても1時間程度換気扇を回すのがオススメだそうです。

野菜は土を落としてから保存

驚くことに、冷蔵庫にもカビが生えるそうです。

特に冷蔵庫の中でもカビが生えやすいのが野菜室で、他と比べて温度や湿度が高く設定されています。

土の中にはカビが多く存在しているため、野菜室にカビを持ちこまないように野菜から土を取り除いて野菜室で保存することが大切です。

また、カビが生えているところを食べても食中毒にはなりませんが、カビは発がん性を持っているため、がんになる危険性があると言われています。

食品が勿体ないからカビがなさそうな部分を食べようとする人もいるかもしれませんが、見えない内部にもカビは菌糸を張っているそうです。

食品全体にカビが発生していると考え、食べるのは避けた方が良さそうですね。

氷は水道水で作る

冷蔵庫に備わっている、製氷機にもカビが生えてしまうことがあります。

3日以上経つとタンクにカビが生える場合があるそうなので、製氷に使う水は水道水がオススメだそうです。

水道水には塩素が含まれているので、カビをしっかり殺菌してくれるそうですよ。

寝室

家の中でカビが生えやすい場所の3つ目は、意外かもしれませんが寝室です。

私たちは寝ている時にたくさんの汗をかくので、カビの好きな水分がたくさんあるのです。

それでは、寝室でのカビ予防法も見ていきましょう。

フローリングをこまめに拭き掃除

木でできたフローリングにも意外とカビは生えるそうです。

木目など細かいところをカビは好むそうなので、こまめに拭き掃除をすると効果的です。

エアコン設定温度を高めにする

エアコンを低い温度に設定すると、エアコンの内部が結露し、カビが発生してしまいます。

湿度が高くなりやすい寝室のエアコンは、27~28℃など少し高めの設定にするといいそうです。

ただし、夜も暑い日はありますので、熱中症には気をつけてくださいね。

低い温度設定で使ったときには、エアコンを切る前にしばらく送風にして内部を乾かすようにするとよいでしょう。

また、エアコンがカビ臭い場合は、部屋の窓を開けて10分間送風運転するといいそうですよ。

押し入れにすのこを敷く

布団の下や、押し入れの側面にすのこを置くことで、押し入れの通気性が良くなります。

ふすまの両端を開けておく

押し入れは空気が籠りやすいので、通気性を良くすることが重要です。

たまに押し入れの両端を開けて通気性を良くしておきましょう。

また、布団のカビ予防として、番組ではこんな方法も紹介していました。

① 新聞紙を3~4枚丸める
② 丸めた新聞紙をストッキングに詰める
③ 形が崩れないようにストッキングを縛る

これを布団の間に入れ込むことで、新聞紙が布団の湿気を吸収し、布団に隙間ができて通気にもなるのでオススメだそうです。

 

 

これからの季節はカビが発生しやすいので、予防法はとても参考になりますね。

また、カビが認知症の原因になるという最新研究の報告にも驚きました。

私たちの周りに潜んでいるカビを撃退して、快適に今年の夏を過ごしていきたいですね。

ぜひ、カビ予防法を毎日の生活に少しずつ取り入れてみてください。

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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