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医師が教える正しいお風呂の入り方!心臓・血管、脳、疲労・睡眠にいい!林修の今でしょ講座

バスルーム 健康

最近、医学界が注目しているのが日本ならではの入浴という習慣です。

お風呂には心臓病、動脈硬化、認知症を予防できる驚くべきパワーがあるのですが、正しい入り方をしないと健康パワーが台無しになる可能性があります。

心臓・血管、脳、疲労・睡眠のそれぞれに効果的な入浴方法をご紹介します。

 

 

放送日時・概要

テレビ朝日
2019年3月12日(火)
林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル

平成のうちに知っておきたい入浴・睡眠・食事法を学ぶ3時間SP
・心臓・血管を守る!「正しいお風呂の入り方検定」
・「質の良い睡眠には菌力!?きのこミステリー」
・「最強ミニ野菜ランキング」

出演

MC:林修、松尾由美子アナウンサー

ゲスト:つるの剛士、杉咲花、飯尾和樹

国際医療福祉大学病院内科予防医学センター教授の一石英一郎先生に入浴療法について紹介してもらいました。

 

心臓・血管を丈夫にする入浴方法

心臓と血管を丈夫にする入浴方法にはポイントがいくつかあります。

お風呂のお湯の温度、湯船に浸かる時間、入浴前に飲むべき飲み物などです。

お湯の温度

・血管を丈夫にするお湯の温度は、少しぬるめの40℃

・血管の中にある血栓を溶かす成分「t-PA」という成分が、40℃の時に活性化しやすいため

・42℃以上では、体の防御反応でt-PAの働きが抑制されて血管が詰まりやすくなる

・熱いお風呂が好きな人は、ぬるめのお湯から徐々に温度を上げていけば血管への負担を軽減できる

t-PAを活性化させて血管を丈夫にしてくれる40℃のお風呂に入るのが良さそうですね。

湯船に浸かる時間

・血管を丈夫にする入浴時間は10分

・10分以上は脱水症状になり動脈硬化のリスクが高まる

実は、41℃のお湯に15分浸かるだけで800ccもの水分が体から失われてしまうと言われています。

失神予防

入浴中の事故は年間約5500件もあり、失神から溺死に繋がる危険性もあります。

長時間湯船に浸かると、失神の原因になります。

熱いお湯によって圧縮されていた血管が、お風呂から出た時に一気に広がってしまい、脳の血液が不足してしまうからだそうです。

■予防のポイント

・体内の水分が減少すると血管内がドロドロになり、血栓が出来やすくなるため、入浴前にコップ1杯の水を飲むことが重要

・長時間湯船に入ったときは、あがる前に冷水で手を冷やすとよい。冷えた血液が全身をめぐり、失神を防ぐことができる

入浴前に飲むといいもの

・コーヒーがおすすめ

・コーヒーのカフェインが、血行を促進し血管を丈夫にする

・入浴前に飲むと血液内のカフェインの吸収率が更にUP

・お風呂上りは牛乳がオススメ。ビタミンAが乾燥肌を予防し、ミネラルやタンパク質が入浴後の脱水症状を防いでくれる

コーヒー

血管を丈夫にしてくれる入浴剤

・炭酸系の入浴剤と塩風呂がおすすめ

・炭酸風呂に含まれる二酸化炭素は、毛細血管を広げて血行を促進させる

・塩風呂は強い発汗作用があり、肩こりやむくみ、冷え症の改善が期待できる

 

 

入浴中の運動

・ゴムボールを握るとよい

ボールを握るという握力運動が血管を刺激するので、血管を丈夫にするとのことです。

湯船につかるメリット

シャワー浴では体温が十分に上がらず、血管を丈夫にする効果は期待できないそうです。

■血管に二つのメリット
①温熱作用
お風呂で手足を温めることで血管が広がる

②静水圧作用
体に水圧がかかることで手足にたまった血液を戻し、血栓を予防することができる

面倒がらずに10分だけでも湯船に浸かった方が良さそうですね。

 

 

脳を老けさせない入浴方法

お風呂に入ることで認知機能の低下を予防すると言われています。

お風呂に入ることでリラックス状態になり、副交感神経が刺激されて、脳の認知機能を正常に保つアセチルコリンという物質が増えるからだと考えられています。

脳を老けさせないようにするためには、このアセチルコリンを増やすことが重要です。

お風呂で歌を歌うといい

・お風呂で歌うと呼吸数が増えて、リラックス効果が高まる。

・音楽を聴くだけでも効果的

・読書は目を使って神経を集中させてしまい、でリラックス効果はあまり期待できない

照明を暗くさせて目を休めると、リラックスもできて良さそうですね。

お風呂で足の裏をマッサージ

お風呂での足の裏にマッサージには次のような効果があります。

・全身に血液がまわり、体が温まる

・体温が上がるとリラックス効果が高まり、アセチルコリンが多く分泌される

また、入浴中の歯磨きも、歯や歯肉に刺激が与えられて血行が良くなるのでオススメだそうです。

認知症対策になる入浴剤は?

・ゆずの入浴剤

ゆずに含まれるリモネンという成分がアセチルコリンの減少を抑制してくれます。

 

 

疲労をとる入浴方法

入浴方法によって疲労をしっかりとることができたり、寝つきが良くなったりするそうです。

こちらも正しい入浴方法を確認していきましょう。

運動後の入浴

運動をしたあとは、汗を流して湯船に浸かってゆっくり疲れをとりたいですね。

しかし、すぐに湯船には入らず、運動を終えて1時間後に入浴するとより疲れがとれるそうです。

運動後は、細胞が傷ついて熱をもっている状態なので、冷やして修復させるのが先決です。

30分~1時間ぐらい時間を置いたあとに入浴して再び筋肉を温めることで、血管が収縮と拡張を繰り返してマッサージされて疲れがとれるのだそうです。

また、汗やニオイが気になる人はシャワーを軽く浴びて、改めて湯船に入るのがいいそうですよ。

食後すぐの入浴はNG

食後すぐにお風呂に入るのは注意が必要です。

入浴すると胃の血液が減少してしまうので、食後すぐの入浴は消化不良になってしまいます。

もし食後に入浴する場合は、最低でも30分~1時間あけるといいです。

よい睡眠のための入浴

一方、ぐっすり眠ることができる入浴時間は、寝る2時間前だそうです。

入浴直後は脈拍が上がり興奮状態になるので、すぐに寝つくことができません。

お風呂から出たあとに徐々に体温は下がっていくのですが、入浴2時間後の体温が睡眠にとって最適な体温だそうです。

また、入浴直後と2時間後の体温は大きな差があり、この体温の高低差が大きいほど眠りにつきやすいのだそうです。

猫

体温を上げるためには背中を洗う

入浴中の体温を上げておくと、アセチルコリンが増えてリラックス効果が高まります。

また体温をしっかり上げることで、眠りにつくまでの体温との高低差をつけることができます。

体温を上げるために最も念入りに洗っておきたいのが背中です。

肩甲骨周りには多くの筋肉が集中しているので、動かすことでより体温が上昇します。

これにより40℃というぬるめのお湯に10分浸かるだけでもしっかり体を温めることができます。

 

 

飲酒後の入浴ではアルコールは抜けない

お酒を飲んだあとにお風呂に入るとアルコールが抜ける、という話を聞いたことがある人もいると思いますが、実はこれは間違い。

飲酒後はアルコールの分解に水分が使われ、利尿作用により水分が不足している状態です。

この状態で入浴することで体の水分は更に失い、血中のアルコール濃度が高くなってしまうのだそうです。

お酒を飲んだあとはすぐにお風呂に入らない方が良さそうです。

 

長風呂には美肌効果はない

美肌を得るために長風呂を行う方もいると思います。

しかし、長時間の入浴で肌はふやけてしまい、皮膚から水分や保湿成分であるセラミドが逃げていき、乾燥肌に繋がってしまうそうです。

 

半身浴にダイエット効果はない

半身浴がダイエットになるという話も聞いたことがありますが、実際に10分間入浴したときの消費カロリーは次の通りです。

・全身浴:2.8kcal

・半身浴:1.6kcal

半身浴で体重が減ったのは汗として水分が減ったためだと考えられます。

 

 

健康効果が期待できて、良質な睡眠にもつながるとは、お風呂がより好きになりますね。

40℃のお湯に10分間浸かる、背中を入念に洗う、そしてゆずの香りの入浴剤というのが、健康にベストな入浴方法のようです。

皆さんもぜひお試しください。

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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