加齢に伴って骨密度は低下していき、骨折のリスクは高まっていきます。
特に女性はホルモンの関係もあり、閉経後に骨粗しょう症になってしまう方も多いです。
骨を丈夫にするためにカルシウムを意識して摂っている人も多いと思いますが、それだけでは不十分だそうです。
より骨密度を高める栄養素と、その栄養素を多く摂ることの出来るレシピを紹介していきます。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年2月5日(火) 19:00 ~ 21:48
名医とつながる!たけしの家庭の医学
3時間スペシャルより
・骨を丈夫にする“第3の栄養素”
・カルシウム&ビタミンだけでは不十分だった!
・骨粗しょう症治療の名医が最新研究を解説!
・奥薗クッキング!骨を丈夫にする(秘)レシピ…レンジで簡単&毎日無理なく食べられる!
出演
MC:ビートたけし、澤田有也佳アナウンサー
ゲスト:ガダルカナル・タカ、内田恭子、榊原郁恵、高橋英樹
信州大学医学部付属病院整形外科の中村幸男先生が骨密度について、
家庭料理研究家の奥薗壽子さんがレシピを紹介しました。
骨粗しょう症の3つの予防法
加齢に伴い骨の密度が減少していくと、転んだだけなどの少しの衝撃でも折れてしまいます。
1年間で足の付け根を折った人は17万5000件で、なんと3分ごとに骨折している計算になるそうです。
骨が折れやすくなる最大の原因は骨粗しょう症と言われています。
骨粗しょう症を予防するために、多くの人は3つの予防法を行っていると中村先生はおっしゃっていました。
どれも骨を丈夫にするためには大事なことです。
しかし、この3つの予防法を行っていても骨折をしてしまう人もいます。
一体、何が足りないのでしょうか?
予防法を行っても骨折してしまう理由
番組では、骨折を予防する3つの方法を行っている人6人を対象に大腿骨の骨密度を測定しました。
この大腿骨は、骨折してしまうと寝たきりになりやすい部位だそうです。
骨密度は、20~44歳女性の骨密度の平均値と比較して算出されます。
80%以上だと正常、70%以上だと骨粗しょう症予備軍、70%未満だと骨粗しょう症だそうです。
測定したところ、骨折予防をしている人でも骨粗しょう症予備軍に該当する人が6人中4人いる結果となりました。
残る2人の骨密度は正常範囲内でした。
同じ予防法を行っていても骨粗しょう症予備軍になる人とそうでない人、そこには普段の食事に違いがあることが判明したのです。
骨を丈夫にする栄養素・亜鉛
普段の食事を比較してみると、ある栄養素が足りないことがわかりました。
それは肉料理などに多く含まれている、亜鉛という栄養素だったのです。
亜鉛は、カルシウムや鉄などと同じく私たちの身体に欠かせない必須ミネラルで、牡蛎や豚肉のレバー、牛肉に多く含まれています。
50代以降急激に骨量は低下していきますが、亜鉛を継続的に摂取することで骨密度が上昇することがわかったのです。
亜鉛にはカルシウムで骨を作る細胞の働きを活性化させる効果があり、これにより年をとっても骨を丈夫にさせるのだそうです。
しかし、亜鉛をとるために毎日牡蛎や肉を食べるのが少し大変という方もいると思います。
牡蛎や肉などを使わず、簡単で美味しく亜鉛をたっぷり摂ることのできる料理を、料理研究家の奥薗さんが番組で紹介していました。
奥薗さん考案!骨を丈夫にする2つの簡単レシピ
中村先生が推奨する1日の亜鉛の摂取量は4mgで、これは牛もも肉100gの量に相当します。
同じようにカルシウムは220mg以上で、これは牛乳コップ1杯分だそうです。
奥薗さんは、この2つの摂取量をクリアすることのできる常備菜のレシピを2つ紹介していました。
2つのレシピに共通する点は、次の3点です。
・色々な料理にアレンジすることも可能であること
・レンジだけで簡単に作ることができること
手間をかけずに色んな料理にも使えるレシピなので非常に有り難いですね。
それでは2つのレシピを紹介していきます。
油揚げの甘辛煮
実は、油揚げも亜鉛とカルシウムが豊富な食材です。
油揚げ3枚分で亜鉛は3.8mg、カルシウムは465mgとほぼ1日の推奨量をクリアしています。
作り方
油揚げを短冊切りにして、耐熱容器に入れます。
調味料(砂糖大さじ2、しょうゆ大さじ2)を直接油揚げに絡めます。
(直接絡めるのは、調味料を油揚げにすぐに染み込ませるためです)
ふっくら仕上げるために水を大さじ4加えます。
熱効率を上げるために油揚げに触れるようにラップをかけます。
電子レンジ(600W)で4分加熱させたあと、かつお節3パックを加えて出来上がりです。
アレンジ料理
油揚げの甘辛煮を使ったアレンジ料理を3つご紹介します。
・ほかほかのごはんに油揚げの甘辛煮を混ぜてポン酢を合わせた、いなり寿司風混ぜごはん
・ゆでたうどんの上に油揚げの甘辛煮を乗せて、即席釜揚げきつねうどん
・油揚げの甘辛煮に水菜と大根を加えたサラダ
味が甘すぎないので色々な料理に使えるのが嬉しいですね。
たらことゴマの万能ふりかけ
2つ目のレシピは、たらことゴマを使ったふりかけです。
たらこは亜鉛を多く含んでいますが塩分も多くなってしまうので、亜鉛とカルシウムを含むゴマを足すことでバランスよく摂取することができます。
たらこ1腹、ゴマ大さじ2で亜鉛は3.9mg、カルシウムは192mgとこれも高い数値を示しています。
作り方
耐熱容器の中でキッチンばさみを使ってたらこをペースト状に切ります。
ゴマ大さじ2を加えます。
(ゴマをひねって加えると、香りがアップして消化吸収が良くなります)
青ネギ1束を刻んだものを加えます。
(青ネギはビタミンCが豊富で、ビタミンCは亜鉛の吸収を高める効果があります)
食材に触れるようにラップをかけて電子レンジ(600W)で3分加熱します。
柚子の皮(適量)をすりおろして完成です。
アレンジ料理
こちらのふりかけもアレンジ料理を3つご紹介します。
・食パンの上にふりかけを乗せてチーズと一緒に焼いた、たらことゴマのチーズトースト
・卵焼きの具材にして、たらことゴマの卵焼き
・ゆでたじゃがいもと和えた、たらことゴマのポテトサラダ
おにぎりにかけるだけでなく、パンや卵焼きにも合うのでとても使いやすいですね。
こちらの記事もあります。
・みかんで骨粗しょう症予防!みかん料理のレシピも紹介|名医の太鼓判
・骨粗しょう症予防にはキクラゲ!1日の摂取量は?検証結果/名医の太鼓判
骨折予防には、3つの予防法はもちろん亜鉛が必要であることがわかりました。
なかなか普段の料理だけでは亜鉛は不足しがちですが、奥薗さんが考案したレシピで手軽に亜鉛を摂取することができます。
ぜひ、亜鉛を積極的に摂取することを意識して、骨密度を高めていきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。