世界で一番座っている時間が長い国ってどこだと思いますか?
実は、私たちの国、日本だそうです。
畳に座る文化があることから、座る時間が長いのかもしれませんね。
しかし、座る時間が長すぎると体に悪影響があるそうです。
今回は、体に負担をかけない座り方についてご紹介します。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年5月21日(火)19:00 ~ 20:54
林修の今でしょ!講座
2時間スペシャル
(1)「ブロッコリーテスト」
(2)腰痛や姿勢で悩む人必見「家での正しい座り方検定」
この記事では、「座り方」についてまとめました。
出演
MC:林修、松尾由美子アナウンサー
ゲスト:小林よしひさ、戸田恵子、高橋メアリージュン、Mr.シャチホコ
整形外科医の中村格子先生に座り方について紹介してもらいました。
座りすぎによる危険性とは?
最新研究によると、「余暇時間に1日6時間以上座っている人は、3時間未満の人に比べて死亡リスクが19%高くなる」そうです。
ずっと座っていることで足の筋肉を使わなくなり、血流が悪くなって様々な病気を引き起こすことになります。
その危険性は、タバコやお酒の飲みすぎよりも座りすぎが危険であると、WHOが注意喚起しているほどです。
座りすぎによる負担を減らす方法
座りすぎることで血管へ負担がかかってしまうため、30分から1時間に一度立ち上がり、血流を改善させるといいと中村先生は言います。
法事などでずっと座っていなくてはいけない場合は、片足ずつ上げたり、足首を動かしたりすることもいいそうです。
しかし、間違った座り方によって、腰痛や体のゆがみ、肩こり、食道炎などを引き起こすことがあります。
番組では、ソファ、食事中、床(畳)での正しい座り方を紹介していました。
次から、それぞれの座り方について確認していきましょう。
ソファでの座り方
ソファで正しい座り方をしないと、ヘルニア血栓症、体のゆがみ、脊椎疾患、骨盤の歪みなどを起こしやすくなります。
ついついやってしまいがちな間違ったソファの座り方を見ていきましょう。
浅がけ首もたれ
ソファに浅く座り、背もたれに首をもたれるように座る「浅がけ首もたれ」。
テレビを見ている時などによくやってしまいがちですね。
この姿勢は、脊椎の骨と骨の間にある軟骨の椎間板を傷つけやすく、腰椎椎間板ヘルニアや頸椎椎間板ヘルニアになる危険性があります。
本来脊椎は緩やかなS字カーブを描くため、座っている時もこの形をキープするのが理想なのですが、浅がけ首もたれは脊椎が逆カーブになってしまい、骨や椎間板に大きな負担をかけてしまうのです。
もし、この姿勢になっているなと気が付いたら、30分に一度は体をほぐしてあげましょう。
肘つき横座り
背もたれの上に肘をつき、横を向きながら座る「肘つき横座り」も日常的になってしまうと体の歪みや足のしびれ、筋力低下を起こす可能性があります。
本来まっすぐな脊椎が、この姿勢を行うことで横に曲がってしまうのです。
「肘つき横座り」
こんな感じの座り方です↓
足を組んで座る
座る時につい足を組んでしまう、という方は非常に多いでしょう。
1日合計4時間以上足を組んで座ると、骨盤や背骨が歪み、内臓疾患の要因になるそうです。
左右の足を時々組み変えることで歪みを予防することができますので、意識してみてください。
ソファの正しい座り方
それでは、ここからソファの正しい座り方をお伝えしていきます。
実は、日本で作られているソファや椅子は、理想的な骨格の角度に合わせて設計されているということをご存知でしょうか?
理想の角度は、背もたれの角度が110°、座面の角度が+5°。
これに合わせて、ソファに深く腰掛けて背もたれを使うことが、最も負担を掛けない座り方となるのです。
また、足を床に置くことで、床反力を受けて背筋が伸びやすくなります。
そのため、ソファに深く座った時に足が浮く場合は、足台を置くといいそうですよ。
既に腰痛で背もたれを使うのが厳しい人は、バスタオルを使いましょう。
バスタオルを3~4つ折りにして背中のカーブに当てて座ることで、腰椎をサポートする効果があるそうです。
食事中のイスの座り方
食事中、椅子に座った時に気をつけたいポイントがいくつかあります。
みぞおちが折れてしまうような座り方だと、横隔膜や内臓を圧迫してしまいます。
また、胃酸が逆流して食道が炎症を起こしてしまい、胸やけや胃もたれになることも。
口の中に胃酸が出たり、ゲップが出る人は要注意です。
テーブルと体が離れていると猫背になってしまいます。
拳2個分を目安にテーブルと体を離して、背筋を伸ばして座りましょう。
足が浮いていると噛む力も弱くなります。
これらのポイントを押さえることで、食事中も正しく座れます。
首に負担をかけないテクニック
スマホを見る時に首が付け根から折れてしまう人が多いと中村先生は言います。
人間の頭は5~6kgもあり、それだけでも負担があるのですが、下を向くことで更に重さが加わり、首にかかる負担が大きくなるのです。
例えば、座ってスマホをいじっているときの首の角度が60度あると、首にかかる負担は27㎏にもなります。
首に負担をかけないポイントは、耳の位置を変えずに首を動かすことだそうです。
耳の位置が動くと首に負担がかかり、ストレートネックや頸椎椎間板ヘルニアになるリスクが高くなってしまいます。
下を向くときは、胸から軽くお辞儀するようにするといいでしょう。
床での座り方
中村先生曰く、特に注意を呼びかけたいのが床の座り方だそうです。
背もたれがない状態で座るので、骨や血管に負担がかかると言います。
床で座る時は、あぐら、正座、体育座りのどれかを多くの人は選ぶと思いますが、これらも実は体に負担のかかる座り方だそうです。
あぐら、正座、体育座りのデメリット
正座は膝を150°屈曲させる座り方で血管を圧迫してしまいます。
また、骨にも負担をかけてしまい、O脚になりやすいそうです。
丸めたバスタオルを足とお尻の間に挟むと、これらの負担を和らげてくれます。
体育座りは骨盤が後ろに傾いて猫背になるため、腰痛の原因になりがちです。
また、内臓が圧迫されて消化不良や動脈硬化のリスクもあります。
腰骨と頭のラインが直線になるように骨盤を立てて座ると負担が減るそうです。
座椅子を使うと、骨盤が正しい位置で座りやすくなるのでオススメだそうです。
あぐらも腰や内臓に負担がかかります。
こちらも、バスタオルや座布団で高さを作り、骨盤を立てることが大事になります。
床での正しい座り方は「片足伸ばし」
あぐらや正座、体育座りは道具を使わないとなかなか正しい姿勢で座るのが難しいのですが、ここでオススメしたいのが、「片足伸ばし」という座り方です。
片方の足は膝を曲げてあぐらをかき、もう片方の足を伸ばして座るものです。
なかなか馴染みのない座り方ですが、バランスがとりやすく、骨盤が立ちやすいのです。
もし、股関節が硬くて片足があぐらをかけない場合は膝を立ててもいいそうですよ。
椎間板セルフチェック
ここで、簡単に椎間板をチェックする方法があります。
① 足を拳2個分ほど空けて立つ
② ゆっくり前屈していき、下までいったら元に戻していく
③ この動作の中で腰に痛みがないか確認
もしも前屈して痛みがあれば、椎間板が傷んでおり、ヘルニア予備軍の可能性が高いです。
腰痛改善ストレッチ
前項のセルフチェックで痛みがあった人は、腰痛を改善することができるストレッチをやってみましょう。
1日5回ほど行うだけで、腰痛を予防できるそうですよ。
① 軽く膝を曲げ、両足のふくらはぎを握る
② 手を離さずゆっくり膝を伸ばしていく
ポイントは、腰と太ももの裏側をしっかり伸ばすことです。
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ソファ、食事中、床、それぞれの正しい座り方をご紹介しました。
骨盤や脊椎を意識して、体への負担が少ない座り方をしたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました。