小さいお子さんからお年寄りの方まで、多くの国民に愛される回転寿司。
1皿からの値段も手頃で、最近はサイドメニューも豊富なので、気軽に行くことができますよね。
そんな回転寿司には様々な寿司ネタがありますが、今回はその中から医師100人が選んだ体にいい寿司ネタをベスト10でご紹介します。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年4月2日(火)
林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル
医師100人が選んだ「体にイイ回転寿司のネタBEST10」大発表
出演
MC:林修、松尾由美子アナウンサー
ゲスト: 高橋一生、伊集院光、長井短、橋本マナミ、安藤なつ、室井滋、石原良純
・小田原博信会理事長の岡村信良先生
・東京女子医科大学東医療センター整形外科教授の千葉純司先生
・金沢医科大学准教授の赤澤純代先生
・東京女子医科大学主任教授の市原淳弘先生
・近畿大学生物理工学部准教授の谷本道哉先生
・藤田医科大学病院副院長の鈴木敦詞先生
以上の先生に回転寿司ネタについて紹介してもらいました。
医師100人が選んだ体にいい寿司ネタベスト10
番組では、体にいい寿司ネタを医師100人に本気で格付けしてもらいました。
さて、あなたの好きな寿司ネタは何位でしょうか?
10位:いかオクラ納豆
いかオクラ納豆には、血圧と血糖値の上昇を抑えて血管を老けさせない効果があるそうです。
いかのタウリンが血圧の上昇を抑える
血圧が上がる時、体内では血液中に血圧上昇物質が放出されています。
いかにはタウリンが含まれていますが、タウリンは血圧上昇物質の放出を抑えると言われています。
いかの部位によってタウリンの量は異なり、特にげそにタウリンは多いです。
これは、タウリンなどの栄養成分・機能成分は、筋肉を動かす部分に多く含まれているからだそうです。
美味しさがUPするいかの調理法
いかは温度に敏感な食材で、手で触れるだけでも鮮度は急激に落ちてしまいます。
いかを調理する際にオススメなのは、布巾を使うことだそうです。
布巾を使うことで、滑らずに皮を剥くことができます。
また、真水を吸収することでもいかは鮮度が落ちてしまうので、布巾でいかの表面の水分を拭き取るといいそうです。
オクラと納豆の健康効果
いかオクラ納豆にはオクラと納豆も含まれていますが、この2つも健康効果が高い食材です。
オクラのネバネバ成分は、糖質をコーティングすることで、小腸からの吸収を抑えて血糖値の急上昇を防ぐ効果があります。
また、納豆のペプチドも血圧の上昇を抑える効果があります。
9位:こはだ
こはだが持つある栄養素によって、骨を丈夫にしてつまずきを防止することができるそうです。
骨に良い栄養素がたっぷり
こはだはカルシウム量が豊富な魚です。
こはだ1皿分のカルシウムを摂るためには、あじ3皿、たこ12皿、さば36皿が必要と言われるほどです。
こはだは小さい魚で小骨が多いので、カルシウム量が多いのだそうです。
また、こはだの小骨は、酢で締めることで柔らかくなり食べやすくなります。
骨のためになるサイドメニュー
こはだと一緒に食べるといいのは、だし巻き卵です。
カルシウムとビタミンDがあることで骨が作られるのですが、そのビタミンDは卵や鮭に豊富に含まれています。
乳製品のカルシウムの吸収率は低く、40~50%程度であり、それ以外は腎臓などで排泄されてしまいます。
ビタミンDは腸管からカルシウムを吸収するのをサポートする働きがあるので、骨を丈夫にするために、カルシウムが豊富なこはだとだし巻き卵は、ぜひ一緒に食べてほしいです。
また、小骨の多いうなぎも、こはだと同様にカルシウムが多いそうです。
8、7、6、4位はまぐろの寿司ネタがランクイン
8、7、6、4位にはまぐろがランクインしました。
まぐろには赤身、中とろ、大とろなどネタが多いのですが、それぞれ栄養や健康効果が異なってくるそうです。
順番が前後しますが、先に6位をご紹介します。
6位:赤身
まぐろの赤身には、疲労を回復する成分であるイミダゾールジペプチドが含まれています。
活性酸素によって筋肉が傷つけられることで疲労を感じてしまうのですが、イミダゾールジペプチドが活性酸素を抑制することで、疲労を回復する効果があると言われています。
まぐろが休みなく動き続けることができるのも、このイミダゾールジペプチドのおかげだそうです。
赤身、中とろ、大とろはまぐろのどの部分?
まぐろには、赤身や中とろ、大とろがありますが、それぞれまぐろのどの部分にあたるか答えることはできますか?
正解は、まぐろの中心側が赤身、腹側が大とろ、背中側が中とろだそうです。
まぐろは全身を使って泳ぐので、体の中心に赤身があります。
そして、エネルギーになる中とろや大とろは赤身の周りにあります。
まぐろはビタミンB6も豊富
まぐろはイミダゾールジペプチドの他にも、ビタミンB6が豊富です。
ビタミンB6によって、脂肪を燃焼してエネルギーに変えてくれます。
そして、赤身には良質なタンパク質も多いので、筋力UPにも期待できます。
プロが教えるまぐろの正しい食べ方
まぐろは船の上ですぐに冷凍するので、栄養や味が損なわれないそうです。
しかし、家庭でいざ解凍すると、赤い汁が出てきて栄養や味を損なってしまう人が多いです。
冷蔵庫で自然解凍する人も多いと思いますが、正しくは、温かい塩水で解凍します。
・水は、人肌と同じくらいの少しぬるめの温度
・約3%の濃度になるように塩を入れる
この2つがポイントです。
まぐろの細胞は-5~-1℃のときに壊れやすいのですが、
お湯で解凍することで細胞が壊れる時間が短くなるので、味が損なわれないそうです。
7位:大とろ
7位には、脂がたっぷり乗った贅沢な寿司ネタ、大とろが選ばれました。
大とろの脂はいい脂
脂がたっぷり乗っているので体に悪そうと思う人も多いですが、大とろなどの魚に含まれる脂はEPAやDHAのオメガ3油であり、血流改善、認知機能改善、動脈硬化予防などたくさんの効果があります。
それらは、全ての魚の中でもトップクラスの量が大とろの脂に含まれているそうです。
大とろは本マグロなどの大きいまぐろにしかない部位で、全体の約4%しか存在しないので、値段が高い寿司ネタです。
しかし、大とろ1貫でEPA・DHAの1日目安摂取量に相当するので、
たくさん食べる必要はないそうです。
EPA・DHAが花粉症改善に期待できる!?
最新の研究では、EPA・DHAが花粉症改善に期待できると言われています。
花粉症は、花粉に対して免疫細胞が過剰に攻撃することで、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こすものですが、
EPA・DHAには免疫細胞のはたらきを抑制する作用があることが判明したそうです。
花粉症にお困りの方には朗報ですね。
養殖まぐろにEPA・DHAが豊富な秘密
実は、EPA・DHAは天然まぐろよりも養殖まぐろに豊富だそうです。
その秘密は、養殖まぐろが食べるエサに隠されています。
① 栄養豊富なエサを大量に食べる
養殖のまぐろが食べるえさには、EPA・DHAが豊富ないわしやさばが大量に含まれています。
② 運動量が少ないから脂肪が多い
直径30mのいけすの中で過ごすため、エサを探す必要がなくなり、運動量が少なくなります。
そうすることで、脂を多く蓄えるのだそうです。
8位:ねぎとろ
ねぎに含まれるアリシンがまぐろの疲労回復効果を更にUPさせるそうです。
アリシンには、老廃物を除去して血液の流れがスムーズにさせる働きがあります。
すると、まぐろの疲労回復成分が体中に行き渡るようになるため、効率的に疲労回復効果を得られることができるのです。
ねぎとろの名前の由来
少し余談になりますが、ねぎとろの名前の由来をご存知でしょうか?
ねぎとろはまぐろの中落ちという部分を使っているのですが、その中落ちは中骨から身を「ねぎとる」ために、ねぎとろと言われていそうです。
ねぎを使っているからねぎとろ、ではなかったのですね。
4位:中とろ
赤身と大とろの中間という立ち位置の中とろが4位になりました。
赤身の疲労回復効果と、大とろに含まれるEPA・DHAと、良いとこどりをしたのが中とろになります。
5位:〆さば
〆さばには、膝、腰、心臓を丈夫にする栄養素が含まれています。
コエンザイムQ10が豊富
心臓を動かすエネルギーの生成を助ける、コエンザイムQ10が〆さばには豊富です。
心臓の動きが悪くなると全身に血液が回らなくなり、様々な臓器の機能が落ちてしまいますので、とても重要な栄養素になりますね。
〆さばと一緒に食べるといいサイドメニュー
コエンザイムQ10を効率よくとるために、〆さばと一緒に食べると良いサイドメニューはえびの天ぷらだそうです。
コエンザイムQ10は油に溶けやすいので、油と一緒に食べることで吸収率が上がるのです。
簡単オリジナル㊙さば寿司
〆さばの代用品として先生がオススメしたのは、さば缶でした。
さば缶はコエンザイムQ10以外の栄養素が豊富で、特にカルシウム量が生さばの約43倍だそうです。
自宅で作れるさば缶を使ったオリジナル寿司として、さばマヨを番組では紹介していました。
作り方は、さば缶にマヨネーズを和えて、お好みでこしょうをかけるだけです。
マヨネーズの油でコエンザイムQ10の吸収率もUPするので、効率的な食べ方と言えますね。
3位:納豆巻き
納豆巻きには、血管に良いと言われる成分が3つも含まれています。
また、納豆巻きとして食べることによるメリットもあるそうです。
血管に良いトリプルパワー
納豆には血管に良い成分が3つありますので、それぞれご紹介します。
・ナットウキナーゼ:血栓を作りにくくする
・レシチン:血管内にたまった悪玉コレステロールを除去して血管を丈夫にしてくれる
・大豆イソフラボン:腸内細菌によりエクオールという成分になり、血管をしなやかにしてくれる
この3つの成分によって、血管を丈夫にしてくれます。
納豆巻きとして食べる利点
納豆巻きで食べるメリットは、納豆を低温で食べられるということです。
ナットウキナーゼは50℃で活性が下がり、熱に弱い特徴を持つので、あつあつのごはんの上に納豆をかけるような食べ方は、実はNGなのです。
また、納豆巻きに使われる納豆は多くがひきわり納豆です。
ひきわり納豆は大豆を砕いてから発酵したもので、表面積が広いです。
そのため、発酵は進みやすくなり、骨の形成を促進するビタミンKがたくさん作られるのです。
2位:あじ
あじは魚の中でも豊富なタンパク質と適度な脂質を持つため、筋肉を老けさせない効果があります。
あじにもEPA・DHAが適度に含まれているのですが、これらは筋肉の合成を高め、分解を抑えるはたらきがあります。
また、あじなどの青魚に多く含まれるビタミンDも筋肉を増強させる効果があるそうです。
あじを食べてから行いたい簡単運動
つまずきを予防できる簡単な運動を番組では紹介していました。
これにより、もも、おしり、大腰筋を鍛えることができます。
① 片方の足で一歩前に踏み込む
② 後ろの足の力で体制を戻す
ポイントは、
・片足を連続で行う
・余裕のある人は足を遠くに
・机に手をつきながらでもOK
2日に1回、左右10回ずつやると効果的だそうです。
1位:いわし
1位の寿司ネタには、いわしが選ばれました。
日本の漁獲量でもいわしは1位になりますが、そんないわしは、骨を丈夫にする栄養素もトップクラスだそうです。
骨を丈夫にする栄養素がトップクラス
いわしには、骨を丈夫にするビタミンDが豊富で、たった1皿で1日のビタミンD摂取量をカバーすることができるそうです。
また、いわしはカルシウムも豊富なので、効率的に骨を丈夫にしてくれるそうです。
最新研究で判明!国民病のリスクを軽減!?
最新の研究では、ビタミンDの血中濃度が高いとがんのリスクが減少すると言われています。
具体的にどれだけビタミンDを摂取すればいいかは判明していませんが、ビタミンDの血中濃度が低い人はがんのリスクが高かったそうです。
ビタミンDは、日光を浴びることで皮膚で生成されます。
日光をしっかり浴びないとビタミンD不足になりやすいので、食べ物からビタミンDを積極的に摂取することも重要です。
回転寿司と一緒に食べたいサイドメニューベスト3
ここまで、医師が選ぶ健康にいい寿司ネタベスト10を紹介しました。
次に、お寿司と一緒に食べるべき、サイドメニューベスト3を紹介します。
3位:茶碗蒸し
茶碗蒸しに使われる卵の成分が、酢飯の糖質をエネルギーに変えてくれるそうです。
卵にはコリンが多く含まれており、糖質・脂質を優先的にエネルギーに変換する効果があります。
コリンを摂ることで、体に余分な糖質や脂質が溜まりにくく、そして太りにくくなるそうです。
2位:枝豆
枝豆は、魚に豊富なカルシウムとの相性が抜群なサイドメニューです。
枝豆の大豆イソフラボンと一緒に摂ることで、カルシウムの流出を抑えてくれて、更に骨が強くなります。
また、枝豆を食べるタイミングは、最初がベストです。
枝豆を食前に食べることで、血糖値の急激な上昇が抑えられるそうです。
1位:あおさの味噌汁
あおさに含まれるマグネシウムと魚に豊富なEPA・DHAによって、アディポネクチンという成分を放出させるはたらきがあります。
糖や脂質をとることで血管は傷つき、血管壁に悪玉コレステロールが付着しやすくなります。
アディポネクチンは血管内を掃除してくれるので、血管を老けさせない効果があるのです。
あおさ以外にも、あさりの味噌汁もオススメだそうです。
あさりに含まれる亜鉛は、髪の毛と肌を元気にする作用があります。
生魚を食べて冷えた体を温める効果もありますので、どんな具でもいいので、お寿司を食べるときには味噌汁を1杯飲むことをオススメしていました。
回転寿司にある「アレ」は理にかなっていた
ベスト3ではありませんが、回転寿司によく置いてある「アレ」。
実は、ちゃんとした効果があったそうです。
生姜の甘酢漬けであるガリ
生姜に含まれるジンゲロールには殺菌効果があります。
生で食べる寿司も、ガリと一緒に食べることでより安心していただくことができます。
お湯を注ぐだけで簡単に作れる粉末茶
茶葉を丸ごと粉末にしているため、体内のナトリウムを排出して血圧を下げてくれるカリウムを無駄なく摂取することができます。
ランキングベスト10のまとめ
一般の人が好きなネタと、医師が選んだ体にいいネタのランキングは次の通りでした。
人気のネタ | 体にいいネタ | |
1位 | まぐろ赤身 | いわし |
2位 | 中とろ | あじ |
3位 | サーモン | 納豆巻き |
4位 | いか | 中とろ |
5位 | 甘えび | 〆さば |
6位 | うに | まぐろ赤身 |
7位 | 穴子 | 大とろ |
8位 | 大とろ | ねぎとろ |
9位 | 鯛 | こはだ |
10位 | はまち | いかオクラ納豆 |
何気なく食べていたお寿司には、様々な健康効果があったことに驚きですね。
あなたの好きな寿司ネタはランキングに入っていましたか?
これを機に、様々な寿司ネタを食べてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました。