日本人が最も多く患っているがんは大腸がんと言われています。
大腸がんになるメカニズムはまだ解明されていませんが、大腸がんの予防になる「ある成分」について研究が進んでいるそうです。
その成分の正体について、今回はご紹介していきます。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年3月5日(火)
名医とつながる!たけしの家庭の医学
3時間スペシャル
①大腸:日本人の大敵「大腸がん」のリスクを下げる栄養成分があった!
②転倒:激増する高齢者の転倒事故に朗報!歩く様子を見るだけでリスクが分かる、転倒の新原因「ながら力」とは?
③冷え症:実は身体の○○が冷えている!
出演
MC:ビートたけし、澤田有也佳アナウンサー
ゲスト:ガダルカナル・タカ、井森美幸、久本雅美、加藤茶
帝京大学医学部外科学講座教授の福島亮治先生が大腸がん予防について紹介しました。
最も多くの日本人がかかる大腸がん
厚生労働省の調査により、日本人が最も多く患っているがんは大腸がんと発表されました。
大腸がんは、発症から5年で約4人に1人が死亡しており、恐ろしい病です。
大腸がんの原因
大腸がんの原因は腸にできるポリープだと言われています。
加齢などが原因でポリープは発生し、そのまま放置することでがん細胞になってしまいます。
ポリープががん化する理由は、飲酒や喫煙、肥満と言われていますが、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。
大腸がんの予防になる成分
ある栄養成分が大腸がんになるリスクを下げるという事実が判明されました。
それは、昆布に多く含まれているグルタミン酸でした。
グルタミン酸とは?
グルタミン酸は、イノシン酸やグア二ル酸に並ぶ3大うまみ成分の一つです。
肉類、トマト、チーズ、野菜などにも含まれていますが、特に昆布に多く含まれています。
また、グルタミン酸はアミノ酸の一種であり、脳の中枢で神経伝達物質となり記憶や学習に関わり、腸の細胞の栄養になるとも言われています。
グルタミン酸の腸内でのはたらき
腸へ栄養や水分が運ばれ、それらを腸の壁の細胞が吸収するのですが、腸には食べ物と一緒に発がん物質や毒素が入ってくることもあります。
これらが体内に侵入することで病気の原因になったり、腸の細胞をがん化させたりするのです。
しかし、グルタミン酸を摂ることで腸の中の粘液が増え、発がん物質などは腸の壁に直接触れることが出来なくなり、粘液と共に発がん物質などは体内から排出することができます。
つまり、グルタミン酸には発がん物質や毒素を減らしてくれる働きがあるのです。
グルタミン酸の効果
京都にある老舗料亭の菊乃井では、研究機関と共同でグルタミン酸の効果について研究しているそうです。
菊乃井の料理では昆布だしを使っていますが、その昆布だしの味見を毎日行っている方に大腸3D検査を番組では実施しました。
大腸3D検査とは、大腸を3次元で可視化することで、大腸内のポリープなどの異常をチェックすることができるものです。
番組の調査によると50~60代の男女では平均ポリープ数は7個だったのですが、昆布だしを毎日飲んでいる同年代の料亭の方ではポリープは1個しかなく、しかも将来問題になるレベルではないという結果になりました。
グルタミン酸にはポリープの数を減らす効果が期待できそうですね。
グルタミン酸をより多く含む食材
グルタミン酸が多く含まれているのは昆布ですが、昆布の8倍以上もグルタミン酸を含むダシ食材があるのです。
それは、700年以上の歴史をもつ日本の伝統的なダシ食材である干しシイタケです。
この干しシイタケを使って簡単にダシをとる方法を、番組では紹介していました。
グルタミン酸を十分に引き出すダシの取り方
① ジッパー付きの袋に干しシイタケを10個ほどと、水1Lを入れます。
② 10時間ほど冷蔵庫に入れます。
③ 冷蔵庫から取り出したあと、袋から取り出し鍋でひと煮立ちさせます。
干しシイタケを水に浸すのは常温でもいいそうですが、冷蔵庫などの5℃以下の低温下で行うことで香りや風味がより引き立つそうです。
私たちの食事に欠かせないダシに含まれるグルタミン酸が、大腸がん予防に繋がる効果があるとは驚きました。
グルタミン酸はうまみ成分です。美味しく食べることが大腸がん予防になるとは嬉しいですね(^^)
最後までお読みくださりありがとうございました。