スーパーなどで手に入りやすい食材のきのこですが、一見栄養成分がなさそう…と思われる方もいると思います。
しかし、きのこ特有の成分によって、良質な睡眠を手に入れられたり、内臓脂肪を減らしたり、免疫力を上げられたりするそうです。
今回は、きのこに秘められた健康パワーについてご紹介していきます。
目次
放送日時・概要
テレビ朝日
2019年3月12日(火)
林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル
平成のうちに知っておきたい入浴・睡眠・食事法を学ぶ3時間SP
・心臓・血管を守る!「正しいお風呂の入り方検定」
・「質の良い睡眠には菌力!?きのこミステリー」
・「最強ミニ野菜ランキング」
出演
MC:林修、松尾由美子アナウンサー
ゲスト:足立梨花、高畑淳子、飯尾和樹
マブチメディカルクリニック院長の馬渕知子先生にきのこについて紹介してもらいました。
きのこの種類別健康効果
きのこは工場で栽培されているので、季節に関係なくスーパーで販売されています。
しかし、あたたかくなる季節はきのこが安くなるので、春にこそ食べてほしい食材だと馬渕先生は言います。
番組で取り上げたのは、しめじ、えのき、まいたけの3種類のきのこです。
しめじは質の良い睡眠、えのきは内臓脂肪を減らす、まいたけは免疫力アップという効果が期待できます。
それぞれの健康効果と効果的な食べ方をご紹介します。
質のいい睡眠を得られる「しめじ」
季節の変わり目は自律神経が乱れやすくなり、睡眠の質が下がりやすくなります。
しかし、しめじに含まれるオルニチンという栄養成分を摂取することで、睡眠の質が向上すると言われています。
オルニチンがノンレム睡眠を延長させる
人間は、ノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返して睡眠をとっています。
ノンレム睡眠は深い睡眠であり、大脳の休息とも関係しているそうです。
しめじに含まれるオルニチンを摂ることで、睡眠を妨げるストレスを軽減し、睡眠に関わるホルモンの分泌を促進するため、ノンレム睡眠が延長すると言われています。
その結果、睡眠の質が向上するのだそうです。
ちなみに、オルニチンと言えばしじみのイメージが強いですが、実はしめじに含まれるオルニチンはしじみの5倍の量だそうです。
効率的なしめじの食べ方
しめじに含まれるオルニチンを効率よく摂取できるメニューは、味噌汁です。
オルニチンは熱に強いのですが、水に溶けやすい性質を持ちます。
そのため、味噌汁などの汁物だと、溶け出たオルニチンも無駄なく摂ることができるのです。
また、味噌に含まれるトリプトファンは快眠ホルモンの分泌を促す効果もあるため、しめじと併せて食べることで相乗効果も期待できます。
鍋でしめじを食べても、雑炊にしてスープまで食べれば、オルニチンをしっかり摂ることができるそうです。
しめじと一緒に食べた方がいい食材
しめじと一緒に食べるといい食材は、ホタテです。
ホタテに含まれるグリシンというアミノ酸も、ノンレム睡眠の最も深いステージである深睡眠へと誘う働きを持つため、睡眠の質を高める効果があります。
ホタテ以外にもエビやイカなど、海の幸にグリシンは豊富に含まれているので、積極的に一緒に食べていきたいですね。
内臓脂肪を減らす「えのき」
えのきには内臓脂肪を減らす作用があると言われているのですが、えのきに含まれる二つの栄養成分がポイントとなります。
一つはキノコキトサンといい、きのこ特有の栄養成分で食物繊維の一種です。
糖の吸収を抑えて体外へ排出する効果が期待できます。
また、水や胃酸に強いため、腸まで届くことも可能です。
もう一つの栄養成分は、エノキタケリノール酸です。
脂肪を分解するアドレナリンを活発化させて、脂肪の分解を促進させます。
えのきを含む食事をした後に運動すると、更に効果が高まるそうです。
キノコキトサンの吸収がUPする保存方法
えのきの栄養成分の一つであるキノコキトサン。
この吸収率がUPする保存場所は、実は冷凍庫だそうです。
冷凍することでえのきの細胞壁は膨張して破壊され、
細胞壁の中からキノコキトサンが多く出てくるためです。
今までえのきを他の野菜と同様に冷蔵庫で保管していた方も多いと思いますが、
ぜひ今度から冷凍庫で保管してみてください。
えのき氷とは?
番組では、「えのき氷」を紹介していました。
えのき氷とは、ミキサーにかけたえのきを1時間煮込み、製氷機で凍らせたものだそうです。
馬渕先生によると、えのき氷にすることでえのき特有のえぐみやくさみがなくなり、食べやすくなるそうです。
鍋などの料理に使う場合は、そのまま氷の状態で入れていいそうなので、使いやすいですね。
また、えのき氷を1か月食べたことで花粉症が改善したという驚きの報告もあるそうです。
オススメ料理はえのきステーキ
えのきの根本にはキノコキトサンが多く含まれているそうです。
このえのきの根本を使ったえのきステーキがオススメだと馬渕先生は言います。
作り方は簡単で、小麦粉をまぶしたえのきの根本を、
バターがひかれたフライパンで焼き、しょうゆで味付けをするだけです。
えのきの根本は余りがちになるので、使い道の一つとして参考にしてみてください。
免疫力を上げる「まいたけ」
まいたけに含まれるβ-グルカンという成分が免疫細胞マクロファージをパワーUPさせるため、まいたけには免疫力を上げる効果があると期待されています。
マクロファージとは、ウイルスなどが体内に侵入したときに真っ先に食べて感染を防ぐ免疫細胞の一つです。
免疫力UPを高める組み合わせ
まいたけの免疫力UPがより期待できる料理は、豚の生姜焼きだそうです。
まいたけにはタンパク質を分解するマイタケプロテアーゼという酵素があります。
この酵素が豚肉に含まれるタンパク質を分解することで、タンパク質の吸収率を高めて免疫細胞を活性化させるのです。
また、生姜に含まれるジンゲロールという成分により、免疫力UPが更に期待できるそうです。
きのこは水洗いしなくてもいい!?
スーパーで一般的に売られているきのこは菌床栽培という方法で栽培されています。
殺菌したおがくずなどに菌を植えて栽培するため、きのこに汚れや土が付かないので、基本的に水洗いする必要がないそうです。
もしも汚れが気になる場合は、濡れ布巾で優しく拭き取るといいそうですよ。
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しめじ、えのき、まいたけのそれぞれの健康効果をお伝えしました。
きのこはヘルシーで体によいイメージがありましたが、想像していた以上に栄養成分があり、種類によっても健康効果が違ったので驚きました。
身近な素材なので、積極的に食べたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。